ミツバチが作る、もうひとつのスーパーフード「蜂パン」

皆さんは、健康食品としての花粉「ビーポーレン(Bee Pollen)」を聞いたことがあるかもしれません。

ビーポーレンは、ミツバチが花粉を後ろ足の「花粉かご」に集め、少量の花蜜などで団子状にして巣へ持ち帰ったものです。ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸、ポリフェノールなどを豊富に含むことから、「天然のスーパーフード」として注目されています。ヨーグルトに混ぜたり、はちみつと合わせてトーストに塗ったりして楽しまれています。

実際に巣箱の内検中、ミツバチたちが落とした花粉団子を口にしてみると、ほんのり甘く、やわらかな食感で、とてもおいしいんです。

でも実は、ミツバチたちは、この花粉をそのまま食べるわけではありません。

巣へ持ち帰った花粉に少量の蜂蜜や分泌物を加え、巣房にしっかりと詰め込み、乳酸発酵させます。こうしてできるのが「蜂パン(Bee Bread)」です。

乳酸発酵によって花粉の硬い細胞壁が分解され、栄養を吸収しやすくなるとともに、保存性も高まります。蜂パンは、生後2日目以降の幼虫の栄養源となるほか、働きバチ自身も、タンパク質やビタミンが必要なときに食べています。

実は、この蜂パンは、人間にとってもビーポーレン以上に栄養を利用しやすい食品として注目されています。しかし、蜂蜜やビーポーレンほど知られておらず、まだあまり流通していません。

ミツバチたちは、花粉さえも「発酵食品」にして保存しているのです。自然が生み出した知恵には、本当に驚かされます。